MonoNeonに触れた話。
きっかけはこれ。
MoriMusicTV 森孝人 🎸🇺🇸@MoriMusicTV嫁さんが聴いてるラジオから、全然ファンキーじゃないけどファンキー風なギター曲がかかってて「うーむ、どんな白人だろう」と思ってたらコーリーウォンだった。
2022/05/05 11:45:25
お好きな人には悪いですけどw
最近の人でファンキーなギター弾くのはモノネオン… https://t.co/23Tn2z9wGB
"さよならの朝に約束の花をかざろう" (2018) -映画短評-
2018年、岡田麿里監督作品。
2018年4月2日、立川、シネマワン h studioにて鑑賞。
初見。
「あの花」「ここさけ」の脚本家、岡田麿里の初監督作。
正直なところ「あの花」をはじめ、岡田脚本のストーリーの作品はあまり好きではなく敬遠していたのだけれど、友人の強い勧めで見てみたら、いや、舐めてました。そもそも岡田脚本作品が嫌いって言っても、まともに見たのは「あの花」はじめ数作品で、敬遠するのが尚早だったのかもしれない。
で、その数少ない鑑賞済み岡田作品のどこがダメだったかというと、クライマックスの過剰演出とそこに至るまでのあまりにわざとらしい、あるいは唐突なストーリー。だったのだけれど今回はかなり改善されていると思う。ストーリーや心情の表現は丁寧だし、演出も今までものと比較して、かなり抑制されている。
一方、映像に対して言葉のウエイトが大きいというか、説明的であったりあからさまに伏線になるとわかるようなセリフが多い点は気になる。これは岡田監督が脚本家であるが故か。特に冒頭からタイトルが出るまでは、映像的な牽引力の欠如と、わざとらしいセリフのせいで、かなり退屈に感じた。
他にも例えば、里を襲った兵隊長のやばいレベルの言行不一致とか、テーマ自体に既視感がすごいあるとか、結構大きなことが起きてる割には物語世界が狭いとか、気になる点もいくつかあったけれど全体としては面白かったといっていいと思う。
何はともあれ今後の岡田作品が非常に楽しみになる映画でした。
でもタイトルは何とかならないかな。
"悪の法則" (2013) -映画短評-
2013年、リドリー・スコット監督作品
2018年2月25日、dvdで鑑賞
初見。
もちろんリドリー・スコットの名前はブレードランナーやエイリアンで知っていたし、宇多丸さんのコヴェナント評*1を聞いてから絶対見なきゃいけないと思ってたのですが、なかなかタイミングがなく、先日ブックオフのワゴンセールで投げ売られていたのでようやく観る機会を得た次第。
気付いたときには時限式首切りカッターが作動してました、という映画。
前半部は明らかに不穏さが漂うものの具体的な描写はほとんどなく、退屈に片足突っ込んでるくらい事件らしい事件が起きない。しかし中盤のひとつの事件から怒濤の殺人ラッシュ。伏線がガンガン回収されて大体みんな死ぬ。
結局事件の全貌は最期まで描かれないわけだがそれこそがこの映画のキモというか、気付いたときには得体の知れないものに飲み込まれ手遅れっていう理不尽さ。調子のって欲かいたら破滅したっていう典型的な話ではあるが。
救いもなくカタルシスもなく、ただ「現実的」に処理されるシナリオだが、悲劇としての質はめちゃくちゃ高いと思う。
あのときこうしていたら的な話だと、この間見たラ・ラ・ランドとも通ずるところもあったり*2*3。いやこっちにはなんの救いもないんですが。
しかしもっとも印象に残ったのはカルテルのボスとの電話シーンからラストまで。この凄惨な事件の黒幕であるボスは、中盤に出てくる神父よりもよほど人間の感情を理解している、いうならば「神」のような存在。しかしというべきか、それゆえにというべきか、彼にとって主人公のような人間は文字通りモノでしかなく、ただ無慈悲に処理されるだけ。直後のゴミ集積所に投棄される遺体が強く印象に残る。
それを踏まえると、黒幕その2ことマルキナ(キャメロン・ディアス)は神ならざる身でありながら神(彼女の言葉を使うならハンター)に憧れ反抗するルシファーといったところか。完全に失楽園。
個人的ベストアクトはボス役のルーベン・ブラデス。うまいというよりはまり役って感じ。調べたらサルサ歌手で政治家だそうで。納得。ていうか政治家がこんな役やって大丈夫か。
爽快感を求める向きにはおすすめできないが、僕はメチャクチャ好き。たぶん今後何度も見返すと思います。
*1: https://www.tbsradio.jp/185548
*2:http://primalorita.hatenablog.com/entry/2018/02/25/174507
*3:感想の最後に書いた仮想バッドエンドはこういう「気付いたときにはもう遅い」というのを想定していたのでそういう意味でも満足
"奇跡の2000マイル"(2013) -映画短評-
2013年、ジョン・カラン監督作品
2018年2月25日、dvdレンタルで鑑賞
初見。
壮大な自分探し映画。
自分探しって高校生くらいの時忌み嫌ってた概念なんだけど、一人で海外にいくと強制的に自分や自分に内面化された社会と向き合わされたりして、結果的に「自分」が見つかった、という経験をして、今はむしろ肯定派。まあ僕の場合は「結果的に」というのがキモだった気がしますが。
しかしこの映画は微妙。確かに主人公ロビン役ミア・ワシコウスカの演技もあって極端に退屈するようなシーンもなかったし、アボリジニや子供との交流はほほえましいし、後半のハプニングは緊張感があった。自分探しものとしても、一人になることで、自分には他者との繋がりがどんなものでどれくらい必要か、を意識することができた、というので悪くない。なによりも旅を完遂したときの景色が美しい。
でも明確な主張が芯にあるというわけでもなく、かといって環境映像にするにはやかましい。青春映画としての爽快感みたいなのにも乏しくて、帯に短し襷に長しという感じ。まあ実話だからといわれるとそうですかって返すしかないんだけど。
あとお前らヤるの早すぎ流され過ぎ。一人旅に、おそらく周囲と馴染めなくてそこから逃げたいんだろうな、という目的が割りと明確に伝わってくるし、いわゆる大自然に憧れて~みたいなのとも一線を画してるので、これはこれでありかなと思っていたのだけれど、このシーン辺りでアレ?ってなったよ。
ロビンの家庭環境周りのシーンに物語的な意味を見出だせなかったのもマイナス。実話ベースの話って、これは実話だから、ですべてのシーンに理由付けが出来てしまって、物語性に関する思考にブレーキがかかってしまう。これは僕の問題だけれど。
なんでdvdスルーで、評価もそんなに高くないこの映画を借りたかというと、SW8みてアダム・ドライバーにドはまりしたからなんだけど、彼もそんなに見せ場なかったね。
総評としてはイマイチ。ダメって映画ではないけれども、おすすめはしない。